2008年06月14日

転職の経緯(5)

2006年12月下旬、部長から「年明けに他のメンバーに伝える」と言われた自分は、退職するまでは精一杯がんばって尽くそうとプロジェクトに取り組んだ。もっともプロジェクトはスケジュールに対して既にかなり遅れており、10月頃から土日出勤は当たり前、週に3日ほどは終電を過ぎて近くのビジネスホテルに宿泊する日々になっていた。

そんな中で、メンバーに投下される自分の退職という爆弾。それは必ず実行されるのだが、時期は年明けということもあって、覚悟の程はその時あまり無かった。正月休みに腹をくくればよいと思っていたからだ。

しかし、である。

年末最終日の前日の朝、唐突に課長が自分のところに来て、「この後主要なメンバーに君の退職を伝えるから」と言い放って自分の席に戻っていった。
突然の出来事にしばし呆然としたが、我に返ると課長に詰め寄った。

「(伝えるのは)ちょっと待ってもらえませんか。自分の心の準備ができていません。あまりにも唐突すぎます。」

「いや、部長が今日伝えろと言ったから



年明けと信じていた自分はショックで脱力した。これ以上抗議する気力もわかなかった。ふらふらとした足取りで自席に戻ると、主要メンバー(全員ではない)が課長に呼ばれていった。もう手遅れだった。

戻ってきた彼らは抗議と不安が混ざったような複雑な表情を浮かべていた。そんな彼らを自分は申し訳ない気持ちで正視できなかった。彼らは直接自分に文句を言うことはなかった。それが余計に気まずい雰囲気にした。しかし、代わりのプロジェクトリーダーと最低限の引き継ぎスケジュールだけは決めておいた。

ショックが過ぎると、年明けという約束を裏切った部長に対して怒りが湧いてきた。でも、直接抗議したところで、過ぎた退職カミングアウトを戻すことはできない。
なので部長には、話す度にしつこく尋ねられた転職先を、最後まで伝えないことにした。こんな扱いをされて、どうして教えることなどできよう。

課長には怒る気にもなれなかった。最初にも書いたが、この人は部長の操り人形であり、むしろ自分と部長との板挟みで憐憫の情しかなかった。

こうして2006年は終わった。退職が伝えられたメンバーには気の重い終わりで、モヤモヤとした年末年始を過ごすに違いないと思い、自分も気が重かった。一方で、退職が伝えられたことでスッキリした気持ちもあった。でも、部長に対する怒りは収まることはなかった。


ラベル:転職 退職
posted by tethys at 23:08| Comment(2) | TrackBack(0) | 転職 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「面接」、「手ごたえ」でググってここにヒットした
ウラシマンです。

その当時の心情はお察ししますが
部長の立場にしてみれば、チームへの影響を鑑みて
年内に懸案を終わらせよう、という思いが強かった。

年末を挟めば、一大事を知らされたメンバーの頭も
クールダウンして、不測のパニックも避けられるし、
という、組織を束ねる者としては至極当然の行為では?

例えはどうかと思いますが、指名解雇の宣告とかは
金曜日の夕方にやるっていいますよね。アレと同じ。
Posted by まぐさん at 2011年08月10日 12:54
はじめまして、コメントありがとうございます。

おっしゃることは合理的でありごもっともですが、
当時、プロジェクトとして年明けの一週間前後で
一区切りできるタイミングがありました。
ココなら打ち明けてもダメージが最小限になるだろう
と考えていました。それなりの事情があったわけです。

何よりも、方法として合理的であったとしても、
一度双方で確認した約束事を一方的に破って強行したことは
現在でも容認することはできません。
Posted by tethys at 2011年08月18日 18:38
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